プロレスの勝敗はどうやって決まる?
私はプロレスが大好きです。
ただ、一般には理解できない事が非常に多く、中々メジャーなスポーツとは思われないご様子。
色んな人にプロレスネタはなかなか難しいと言われ、他の話題の方が盛り上がるということも理解してはいますが、それでも言いたい。
プロレスは面白いと。
そんなプロレスの魅力を伝えるために、初心者の方でもわかりやすくするため、プロレスのルールを書いていこうと思います。
※大前提として、プロレスはかなり曖昧なところがあります。これが面白いところのひとつでもあります。
まずは、プロレスの勝敗はどうやって決まるのか?についてです。
プロレスの勝敗は大きく分けて
- フォール勝ち
- ギブアップ
- KO
- 反則負け(勝ち)
- リングアウト負け(勝ち)
の5つで決まります。団体によってルールが微妙に違うため、基準が違うこともありますが基本的にこれを押さえておけばOKです。
この5つを今回は解説していきます。
1.フォール
相手の両肩をリングの床につけた状態で3カウント。
ほとんどの試合はこれで決まります。
覆い被さった状態でレフェリーが3つ数えたら終わりと思っていただいて大丈夫です。
これはレスリングから来てます。いわゆるアマレスですね。
先程あげた覆い被さった状態での決まり手を「体固め」と言います。
雑誌などの場合、基本的には「(技名)→体固め」と表記される事が多いです。
また、攻撃がそのままフォールになるものもあります。
技名が〇〇ホールドなどの場合は、高い攻撃力で両肩をマットに叩きつける技が多いです。
ex.ジャーマンスープレックスホールド、バックドロップホールド等
また、〇〇クラッチや〇〇固めなど、相手を引き込んで無理矢理両肩を付けて抑え込むものを丸め込み技などと呼びます。
ex.スクールボーイ(横入り式エビ固め)、首固め等
2.ギブアップ
これはわかりやすいですね。
関節技や絞め技等でかけられた相手が床や相手を数回手のひらで叩いた時(タップといいます)、敗北の意思を表明したということになり試合が終わります。
両腕が動かせない場合、口頭でレフェリーに伝える場合もあります。
3.KO
これもわかりやすいですね。
レフェリーの10カウント以内に立ち上がる事ができなかった場合や、選手の状態を見たレフェリーの判断で試合を終わらせた場合(レフェリーストップやTKOといいます)など。
小島聡対天山広吉の四冠戦は、天山が終盤に脱水症状により立ち上がれず、小島のKO勝ちとなりました。
打撃で決まる事もありますが、絞め技で落ちたと判断された場合や投げっぱなしジャーマンなど技を受けきれず失神した場合などにも適用されます。
絞め技の場合、レフェリーが技をかけられている選手の手を上げ、レフェリーが手を離すと手が下に落ちるという動作が3回起こると落ちたと判断され、レフェリーが試合を止めます。
3回目で腕をキープすると盛り上がります。
また、これはレアですが不測の事態が起こり、試合ができないと判断された場合、相手が即座に体固めに入って試合を終わらせるパターンもあります。この場合はフォール勝ち扱いになります。
そしてこちらはよくあるのですが、あくまでフォール勝ちにこだわる選手がカウントアウト前に自ら絞め技等を解いたり、ダウンしている相手を立ち上がらせたりすることもあります。
結構負けフラグw
その他にもセコンドがタオルをリング内に投げ入れるとTKOとなります。
4.反則
凶器攻撃やグーパンチ等、ルール上反則となる行為を繰り返した場合、レフェリーによって試合を止めてしまう事があります。
反則技については別に書きます。
プロレスの面白いところの一つに、反則は5カウントまでなら許されるというものがあります。
例えばプロレスでは、ロープに触れている選手を攻撃してはいけないというルールがあります。
試合序盤にロープに押し込み、相手に触ったままだとカウントが入る場合や、関節技等から逃れるためにロープを掴んだ場合、即座に技を解く必要があります(ロープブレイクといいます)が、それでも技を解かない場合などにレフェリーがカウントする事がありますが、あれが5まで数えられると反則負けになります。逆に言えば4までなら許されるという事ですね。
セコンドやマネージャーがレフェリーにちょっかいをかけ、レフェリーが気を取られている時に反則攻撃を仕掛ける選手もいますが、この場合はノーカウントとなります。レフェリーが見ていないので。
ヒールと呼ばれる悪役レスラーはこういう攻撃を好んで行います。
これをレフェリーのブラインドを突くなどと呼びます。
また、相手の得意技が反則攻撃の場合、事前にこの技を使ったら即反則負けだと事前に通知してくることもあります。
新日本参戦時のTAJIRIは毒霧禁止でした。しかしレフェリーが見ていない隙をついて噴射。顔が緑色に染まっているのにレフェリーは見ていないからOKというw
こういう時はヒール扱いでも会場は盛り上がります。
こんなタイミングで?!みたいな。
5.リングアウト
最後はリングアウトです。
基本的にリングから落ちた場合、レフェリーの20カウント以内にリング内に入らないと負けになります。全日本等PWFルールと言われるものは10カウントです。
これで勝つのはN-1VictoryやG1クライマックス、チャンピオンカーニバル等、リーグ戦でよく使われる戦法です。
勝つことでポイントが入るので、いかにして格上の相手に勝つか、という点を重視するときなどに頭脳派タイプのレスラーが使ったりします。
勝つ目的が自分のためではなく、首位争いの選手に嫌がらせをする為に両者リングアウトで引き分けに持ち込む場合などもあります。勝つと2点、引き分けは1点となり、リーグ戦の最後の方に効いてきます。
とにかくリングに戻れないようにすればいいので、手錠や靴紐で場外フェンスや固定されている場所に繋いでしまう事が多いです。
その他にも場外乱闘で徹底的に痛めつけて戻るのに時間がかかるようにするような場合も。本来ならこちらが黄金パターンだとは思いますが。
また、ランバージャックデスマッチと呼ばれる、場外に出たら敵陣営にリング内に押し戻される(大体その時に数名から痛めつけられる)ルールもあります。
デスマッチについても今後書いていきます。
まとめ
その他にもオーバーザトップロープや2カウント等上げればキリがないですが、概ねこんな感じです。
どうやったら勝敗がつくのかがお分かりいただけたら、とりあえず観戦してみてもらいたいです。興行を見にいくのでもTVや動画を見るのでもかまいません。
勝利を目指して試合を組み立てていくレスラーの動きや考え方。結果から「これを狙ってたのか!」と後で驚く等、試合前、試合、試合後も楽しめるのがプロレスの魅力のひとつでもあります。
プロレスの楽しさや魅力が伝わればと願います。
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