プロレスにおける技とは?
今回は技の話。プロレスにおける技にはどんなものがあるのかを解説します。
プロレスの技の特徴として得意技、必殺技以外は急所を狙わないというものがあります。
ここでいう急所は、目や金的等の多くの格闘技で禁止されているものではなく、一撃でKOを狙うような体の箇所を指します。
もちろん一般人がくらうと一発で戦意喪失するレベルの痛さですし、下手したら死にます。
あくまでプロレスラーが一撃では倒れないということです。
その上でどのような技があるか、解説していきます。
技がわかると、どこをどのように痛めつけて必殺技に繋げているのかなどがわかるようになり、プロレス観戦がより楽しくなります!
1.打撃技
ビンタ、チョップ、エルボー、キック等、相手を叩く技です。顔面へのグーパンチは禁止されています。
三沢光晴はエルボーを序盤から終盤まで、基本技から相手を仕留める技まで、あらゆる種類のエルボーを使っていました。
高山善廣の腹部への膝蹴りは相手が宙に浮くほどの威力で、PRIDEでの主要武器となっていました。
U系と呼ばれる、格闘技の技をメインに使う選手には、掌打、掌底と呼ばれる手のひらで相手の顔面を攻撃する技もあります。パンチの代わりですね。
また、武藤敬司のシャイニングウィザードは片膝を立てた相手の膝に乗り、ニーアタックを側頭部に当てる技なので打撃技の一種といえます。
2.投げ技
投げ技といってもかなりの種類があるので簡単に分けて説明していきます。
相手を抱え上げて前に背中から落とす技をスラム系と言います。ボディスラムが代表的なわざですね。
スープレックスは基本的に後ろに反り投げる技の通称です。ジャーマンスープレックスやドラゴンスープレックスなど。
ボム系の技は、相手の頭を自分の太ももに挟み、胴に腕をまわして抱え上げ、前後逆の肩車のような状態から相手を前面に叩きつける技です。パワーボムやライガーボムなど。
ドライバー系は相手と上下逆の状態に持ち上げ、相手を頭から落とします。パイルドライバーやツームストンパイルドライバー等。
また相手がうつ伏せの状態で叩きつけるものもあります。フェイスバスターやリバースタイガードライバー等。
3.関節技
腕ひしぎ逆十字や足4の字固め等、相手の関節を逆方向に伸ばすことで痛めつける技です。
前述の通り、折りには行かず、痛めつける、もしくはスタミナを奪うために使用する事が多いです。
フィニッシュとして使う場合は、試合の終盤、相手を消耗させた上で使用する場合が多いです。
例外的に中邑真輔はがIWGPを獲った際は、一発逆転の技として使用していました。
また、ケンドー・カシンはIWGPJr.王者時代、タイトルマッチにいきなり素顔で登場し、相手を飛びつき式腕ひしぎ逆十字で秒殺したこともあります。
腕や膝、足首等がわかりやすいところですが、ヘッドロックやクルックヘッドシザース等は首の関節を狙っていたりもします。
また、メキシコではジャベと呼ばれる複合関節技が好んで使用されます。
総合格闘技が成熟する前はプロレスが一番関節技に精通してたんじゃないでしょうか。
4.絞め技
スリーパーホールドや三角締め等、相手の頸動脈を圧迫し、脳への酸素の供給を止め失神させる技です。
鈴木みのるや柴田勝頼はスリーパーで半失神状態にして必殺技に繋げることが多いですね。
タイトルマッチの前哨戦などで挑戦する側が締め落として勝利というのもよくあるパターンです。
5.プレス技
ダイビングボディプレスやムーンサルトプレス等。倒れている相手に対して体を浴びせる技です。
倒れている相手にそのまま飛び乗ったり、コーナーのトップや2段目から飛ぶ場合もあります。
ミサイルキックなどのコーナートップからの打撃技や金丸義信のディープインパクトやBUSHIのMXなど、コーナートップから飛びつく技などとまとめて飛び技と言われることもあります。
6.ランニング技
正式名称はわかりませんw打撃技に含まれるものが多いのですが、もっともプロレス技らしい技ともいえます。
ラリアットやショルダータックル等、ロープに振る、または自分が走り込んでロープの反動を利用して攻撃します。
飛び技はコーナートップからの技はダイビング〇〇、その場飛びやロープを利用したものをフライング〇〇と呼び、区別する場合もあります。
7.凶器攻撃
パイプ椅子やゴングを鳴らす木槌等、物を使って攻撃する技で、もちろん反則技です。
アジャ・コングの一斗缶や、ミスター・ポーゴの鎖鎌等、常にお馴染みの凶器を持参して入場する選手もいます。
また、毒霧は体内から分泌していると言われていますが、凶器攻撃に含まれるでしょう。
もともと凶器使用可能なデスマッチや、反則裁定なしのノーDQ戦など、反則にならない試合形式もあります。
試合形式についてはまた解説します。
8.丸めこみ技
スクールボーイやラ・マヒストラル等、相手からフォールを奪う事を目的に、相手の隙を突き両肩をマットに付けるための技です。
主に一発逆転で使う技なのでこの技自体に攻撃力がない場合が多いです。
完全に消耗した格下とされる選手や、負けそうに見える選手がクルッと丸め込んで必死に押さえ込む姿などはどこか共感できる部分があり、さらにそれで勝った時はなんとも言えない感動があります。
また、西村修やスペル・デルフィン等、フィニッシュとして流れるように繰り出す選手もいます。これはこれで良い技見た!という感じで思わずオーっという声が漏れてしまいます。
まとめ
大きく分けるとこんな感じでしょうか。
その他にも書き切れないほど色々な技があります。
オリジナルの技名も多く、覚えるのは大変ですが、気になるレスラーがいたりしたら、Wikipediaや技名辞典のようなサイトもあるので是非調べてみてください。
技を覚えるたびに、プロレスの世界が少しずつ変わってきます。
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